湊が片付けをする時間時間を稼ぐため、近くのスーパーに寄り、お菓子やジュースなどを買う。
そして再び家に向かって足を進めながら、隣で「いっぱい買っちゃったわね」とはしゃぐ玲奈をちらりと見た。
ポニーテールを風にたなびかせる玲奈は大人っぽくて、清楚で、優しくて、私の自慢の親友。
結婚のこと、本当は玲奈に打ち明けたい。
でも退学という問題も関わってくるだけに、迷惑も心配も掛けたくない。
玲奈に隠しごとをするのは罪悪感があるけど、隠すしかない、よね……。
胸にできたちくりと痛む傷を抱えながら、私は遅れをとらないよう玲奈の隣を歩いた。


