「今日まで生きてくれてありがとう、これからも元気に毎日過ごしてねって。
私はそう思ったから、湊の誕生日をお祝いしたんだよ」
亜瑚はこっちをまっすぐに見つめて、笑ってる。
なぜか俺は、たまらなくなって。
「……、ばか」
「へ?」
「やっぱ、お子ちゃま」
「またお子ちゃまって、あんたねーっ」
騒いでる亜瑚を無視して、椅子を立ち、食べ終わった皿をキッチンに持って行く。
心臓が痛いほどにドッドッと低い音を立てて鳴っている。
なんだか、いても立ってもいられなくなった。
なにも言い返せなくなった。
なんだよ、あいつ、偉そうに……。
まるですべてをわかったように。