「すげぇー! 相手どんな子?」 昨日出会ってからの亜瑚の姿が、頭の中を駆け巡る。 「んー、うるさい」 「ははっ」 「……でも、眩しすぎるくらいまっすぐなやつ」 「へぇ」 「同じクラスだから、明日紹介する」 「おっ! それは楽しみっ♪ ってか、旦那さん、新婚なんだから早く帰ってやれよ。 奥さん、待ってるよ」 「そんなガラじゃないし」 からかう祐馬にふっと笑い返すと、俺は踵を返し机に戻った。 せっかくだから、帰るか。 ひとりでなにかやらかしてそうだし。