次の日の朝。
「……はよ」
「おはよう!」
「うわ、朝飯だ」
リビングのソファから、目をこすりながら起きてきた如月くん――湊が、テーブルの上の朝食を見て驚きの表情を見せた。
それを見て満足する私。
テーブルの上には、ご飯に焼き鮭、おひたし、卵焼き、味噌汁が並んでいる。
手料理一発目だから、腕によりをかけて作ったのだ。
「さ、食べよう!」
ひとつのテーブルに向かい合わせに座る。
「「いただきます」」
ぴったり声が重なり、湊が箸を手に取る。
湊は、私の手料理を食べてどんな反応をするだろうか。
おいしいかな? 味付け、口に合うかな?
箸を胸の前で握りしめ緊張している私をよそに、湊が肉じゃがをつまんで口に運ぶ。そして。
「あ、んまい」
眠そうだった湊が、パッと目を開いた。
「ほんと!?」
「ま、合格点かな」
「やったー!!」
湊の言葉に思わずガッツポーズ。


