そして30分後。私の前には、何品ものほっかほかの夕ご飯が並んでいた。
オムライスにチキンのソテー、コーンスープ、サラダまである。
「わぁー! すっごくおいしそう!」
「ま、俺が作ったから」
テーブルの反対側に座り、さも当然というように言う如月くん。
「じゃあ、早速。いっただっきまーす!!」
そう言うやいなや、ぱくっとスプーンいっぱいにオムライスを頬張る。
途端に、香ばしい味が口の中に広がった。
「んー! おいしいー! ほっぺた落ちちゃう〜」
帰宅してから慌ただしく、いつの間にか空腹になっていた体に、オムライスのおいしさが染み渡る。
料理もできるなんて……。
悔しいけど、やっぱり如月くんはすごい人だ。


