【湊side】


「あっはははぁ!」


「もう笑うな」


俺は、テーブルの向かい側で笑い転げている祐馬を睨んだ。


体育祭から月日は流れ、今日はもう12月24日。クリスマスイブ。


それなのに俺は今、家のリビングで祐馬とふたり、夕飯を食べている。


「だってさ、冬休みになったからって、クリスマスに実家に帰省するとか、もう亜瑚ちゃん最高じゃんー!」


こいつの言う通り、亜瑚は冬休みになると、すぐに実家に帰ってしまったのだ。

年末くらいは帰ってきてほしいと、親御さんに言われたらしい。


でも明日はあいつの誕生日だというのに。

一緒に過ごせないとか、考えもしなかった。