【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?



泣き顔を見られたことを今更ながら自覚し、バッと急いで顔を背ける。


「ち、違うよ! 欠伸したの!」


泣いていたことがバレたくなくて、うつむいて咄嗟に嘘をつく。

でも、返ってきた湊の声は硬かった。


「嘘つくなよ」


「嘘なんてついてない」


震えないようにとするあまり、強張ってしまう声。


木製の床しか映っていなかった視界に、湊の爪先が映り込んだ。


「俺にはバレバレだから」


上を向かせるように腕を引かれる。


やだ……っ。湊にこんな顔見せたくない。

それに……きっと湊の顔見たら、胸の中の気持ち、全部溢れ出てしまう。


「離して……!」


湊の手を振り払い、咄嗟に保健室の奥に逃げる。