それからどのくらい泣いていたんだろう。
「う、うぅ……、湊……」
涙に濡れた声でそう呟いた時。
ガラガラッと保健室の窓が開く音がして、はっと振り向くと、そこには──。
「湊……」
「亜瑚……」
窓の外に、湊が驚いた顔で立っていた。
「どう、して」
どうして来ちゃったの、湊。
まだどんな顔して会えばいいのか分からないのに……。
湊が窓枠を軽々飛び越え、保健室に入ってくる。
「佐倉さんが、亜瑚がトイレに行ったっきり戻ってこないっていうから探してた」
そう言いながら、湊の表情が不安げに揺れる。
「どうして泣いてるんだよ」
「……っ」


