「あ、ちょっとタイム」 スマホのディスプレイを見ると『亜瑚』の文字。 亜瑚から? なんだ? もしかして、エビフライの海老買い忘れたから買ってきてとか? そんなありがちな展開を想像しながら、通話ボタンをタップする。 「もしもし?」 『みっ、湊! 助けて!』 予想に反して聞こえてきたのは、切羽詰まった泣きそうな亜瑚の声。 「どうした?」 『きゃーっ!! ……ガッシャンッ。プープー……』 亜瑚の叫び声が聞こえたかと思うと、物凄い音が鳴り響き、唐突に通話が切れた。