さて、職員室に着いたものの、私はあまりの多さの返却物を前に、呆然と立ち尽くしていた。
廊下に山積みになっている返却物は、私の身長の半分くらいある。
「はぁ……」
……って、ため息ついてちゃだめだ。
ため息ついたら、幸せ逃げちゃう。
気持ちを奮い立たせて、私は山積みになっている返却物を持ち上げた。
でも……。や、やばいっ……。
やっぱり重すぎるー!!!!
「おっ……っと、とっ」
バランスが取れず、荷物を抱えて数歩よろけた時。
後ろから腕を掴まれ、倒れかけた体が支えられた。そして。
「ばーか。ひとりで頑張りすぎ」
聞き慣れた声が降ってきて、頭上を仰いだ私は目を見張った。
だって――そこにいたのが湊だったのだから。


