【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?



湊の心にやっと触れることができた気がして、私はぐっと体の横で拳を握りしめた。


私もちゃんと思いを伝えなきゃ。

湊だって真剣に私に向き合ってくれたのだから。


「湊……。私も伝えたいことがあるの」


「ん?」


「祐馬くんに聞いたよ。湊の昔の話」


「……」


湊の顔に影が落ちた。

その表情にズキッと心が痛む。


でも、もう湊にそんな顔させたくない。

だから、ちゃんと湊に向き合わなくてはいけない。


「私なんかが、湊の苦しみ全部わかった気になっちゃいけないって思う」


湊は俯いている。


私の目にはいつの間にか、涙が溜まっていた。

湊が一番苦しいはずなのに、湊の抱えてきたものを思うと、涙が止まってくれない。


自分よりも、湊につらいことが降りかかることの方が苦しい。

それほどに湊は大切な存在になっていた。