もしかしてずっと探していてくれたの……?
てっきり愛想を尽かされていると思っていたから、手紙一枚で出てきてしまったことをひどく後悔する。
「ごめん……」
しゅんとうつむき謝ると、湊が体を起こした。
「なぁ、亜瑚」
不意に名前を呼ばれ、顔を上げると、湊がまっすぐに私を見つめていて。
「謝るのは俺の方だ。
この間、亜瑚が男と買い物してるの見て誤解した。捨てられたとか考えて……。
それで婚約解消しようって言った。
俺の勘違いなのに、ごめん」
「湊……」
たしかに、婚約解消の話をされたのは拓ちゃんと買い物をした日だった。
そういうことだったんだね……。
理由がわかってなんだかほっとした。
拒絶されたわけじゃなかったんだ……。


