『亜瑚ちゃんは湊にとって、心の拠り所っていうか、すごく大切な存在になってたから……』
湊……。
私は湊の心を、一瞬でも救うことはできていたのかな。
湊にあんな顔をさせてしまった私に、隣にいる権利があるかはわからない。
でも。
「私、湊に会いたいっ……!
もう私の気持ち受け止めてもらえないかもしれないけど……それでも、私なりにぶつかってみる……!」
思いを込めた声は涙で濡れていた。
こみ上げてくる涙をこらえるので精一杯だ。
でも、湊に伝えたいことがあるから、こんなところでうじうじしているわけには行かない。
『うん! 今、湊を助けられるのは、亜瑚ちゃんだけだよ。
亜瑚ちゃんが湊の心の闇を晴らしてあげて』
「祐馬くん、ありがとう!」
電話だけど、私は祐馬くんにあらためてお礼を言って深々とお辞儀をした。
祐馬くんのおかげで、本当の湊に会える気がする。


