なぁ、亜瑚、知ってる……? 俺は何度も亜瑚に救われてた。 今、思うんだ。 捨てられるとか、裏切られるとか、そんなことも怖くないくらい、亜瑚と一緒にいたい。 ずっと苦しめられていたトラウマや過去も気にならないくらい、亜瑚を愛したい。心のままに。 俺は走った。 走っていると、どんどん亜瑚への思いが強くなる。 無理矢理押し込んでいた気持ちが、全部心に流れ込んでくる。 こんなにも亜瑚に惚れていたなんて。 薄暗くなってきた空の下。 人混みをかき分け、ただひたすら街の中を走り続けた。