「亜瑚……」


意図せず、声が口からこぼれていた。


その時、テーブルの上に小包と手紙を見つけた。


なんだ? これ……。


『Dear 湊』と記された小包を開けると、入っていたのは1本の水色基調のミサンガ。


ミサンガ? どうして。

訳がわからず、俺はその隣に置いてある手紙を開いた。手紙は亜瑚からだった。




湊へ

今までありがとうございました。
私は、お家に戻るね。
湊とはたくさんの思い出があって毎日楽しくて、新婚生活はなんだかんだいってとっても楽しかったよ。
ダメダメだったけど、湊の奥さんになれて良かったです。
あ! 寂しいから、学校では普通に接してね!
今まで本当にありがとう。

P.S.婚約して1ヶ月だから、湊にプレゼントを買ってみました。
玲奈の弟の拓ちゃんに聞いて、男子の意見を参考にしながらネックレスを選んだよ!
いらないかもしれないけど、自分で捨てるのは悲しすぎるから一応置いておくね。邪魔だったら自分で捨ててよね!

亜瑚より