亜瑚の寝顔は、前に一緒に寝た時の幸せそうな寝顔ではない、悲しそうな寝顔だった。 こんなところで寝てたら風邪を引く。 ベッドで寝かせないとと、亜瑚を抱き上げた時。 「ん……湊……」 亜瑚の寝言に胸がドクンッと鳴る。 あ……やばい……。 今、愛しいなんて思ってしまった。 ……婚約解消すると決めたというのに。 「寝言で俺の名前呼ぶなよ……」 つい情が移りそうになって、でもその感情は払いのけ、俺は亜瑚をベッドにそっと寝かせた。