――そして母さんはその日の夜、マンションから飛び降りて自殺をした。
俺を否定する言葉だけを残して、俺をこの世にひとりぼっちにした。
親父はその後、泣きながら俺に謝った。
母さんの状態に気づけなかったこと。俺に負担をかけていたことを。
そして、会社を辞めると言った。
これからはずっと俺のそばにいると。
でも俺は断った。
親父にはそのままでいてほしかったから。
親父まで俺のせいで変えてしまったら、存在価値を否定された幼い俺の心は、均衡が保てなくなる気がした。
そうして俺はまたひとりぼっちになり、だれかを愛することができなくなった。
愛した人に捨てられることがなによりも怖くなったから。。


