「彼氏、だれ? このクラスにいんの?」 「ねぇねぇ、俺たちに乗り替える気とかない?」 この人たち、なかなか引いてくれない。 どうしよう……。 応答に困っていたその時。 ――パシッ…… いきなりだれかに手首を掴まれた。 「えっ……?」 顔を上げて見ると、手首を掴んだのは……湊だった。