「え? 怖い顔?」
「しかもペットボトル握り潰しちゃってるし」
祐馬の視線を辿るように手元を見ると、確かにそこには握りつぶされたペットボトルが。
無意識のうちに潰していたらしい。
「クールな湊が珍しい。どしたん?」
「いや……、亜瑚のこと可愛いだとか、付き合うなら亜瑚だとか、そんなこと聞いてたら、無性に腹がたったっていうか……」
正直に話すと、祐馬がなにかに気づいたようにニヤッと笑った。
「はっはーん。なるほどなるほど☆」
「なんだよ、ニヤニヤして」
「えっ、気づいてないの?」
「なにを?」
その時3人組が、亜瑚と佐倉さんに話しかけてるのを見つけた。
気にしなきゃいいのに気になって、目が勝手にそっちを追いかけてる。
なんだよあれ。なんか……嫌だ。


