しばらく経つと、ココの周りの空気が、落ち着いたことが感じられた。 「ココーーー着いたわ」 ユキの疲れた、でも優しい声が聞こえ、ココはそっと目を開く。 そこは混沌とした、パステルカラーの世界だった。 何があるのか、誰がいるのか。 そもそも、ここが何処なのか、ココには分からない。 そこに充満する、淡い光に目が慣れて来ると、目の前にふんわりとした雰囲気の女の人がいるのが分かった。