「ふふっ、“琉”じゃなくて、“琉おじさん”って呼ぶべきかしら?」


アイカは笑いながらそう言い、続けて「真ときぃは?」と問うた。


「あー…さっきはいたんだけど…」

琉が見回していると、2人のものと思われる笑い声が、広場の周りの薄い雲の向こうから聞こえて来た。



「きぃー?まことぉー?」


ハッとしてアイカはその声の方向に走り出した。