黙って話を聞いていた両親は、話が進むにつれどんどん表情が曇っていった。


そして、話の区切りが付いた時、母が重い口を開いた。


「ごめんなさいね、ユウ、ユキ…それにココ。
母さんがもっと上手く生きられていたら…そんな苦労はさせなくて良かったのに」


「違うよ、母さん。悪いのは母さんじゃない」

ユウはすぐに否定する。

父は気まずそうな顔をした。



そして、数十秒の後にやっと、口を開いたのだった。




「…済まなかった。ユウ、ユキ」