「ただまだ子どもだった俺たちにとって、それはなかなかしんどいことだったんだよな」 ユウは自嘲しながら言った。 今まで頼りにしていて、特にユウにとっては目標であった人の存在を消す。 いるけれどいない、その微妙な存在を消すという、子どもで無くてもその困難な行為は、子どもの2人に大きな負担となった。 ユウは我を忘れるように勉強に没頭した。 ユキはユウのしなくなった家事まで受け持った。