「この中に入って、彼女が母と会えるかどうかは、運と縁の問題だからな」


真が時間の中に飛び込もうとするきぃに声を掛ける。


返って来たのは、はぁーいっ!という軽い返事だった。



「…大丈夫なのか」


眉を潜めて言う真に、アイカは真面目に言った。



「大丈夫みたいよ。返事をした瞬間に、淡くきぃの体が光ったから」



つまり、きぃが「運」の力を発したということ。


それを聞いた真は、驚きに満ちたまま、きぃの後を追ったのであった。