「ほんとに…来てくれたんだ…?」 朧げな月の光の中、現れたココを見上げながら、うわ言のようにきるは呟く。 「来るって約束したでしょ? ーーー行こう、お母さんのところ」 力強く差し出されたココの腕を、きるは半信半疑ながらも、さっと掴み、立ち上がった。