heure de la'nge〜天使の時間〜




「いいえ。貴方の迎えでは無いわ。
ココのーーこの子の、守護をしているの」


ユキはいやに冷たく言う。


おじさんがハッと息を飲んだのが分かった。


「じゃあ……やっぱり……この子は……」


「えぇ、そうね。だけど、今さらそれを言ってどうなるの?」


「どうにも……ならない、が」


「そうね。正解だわ。貴方は無駄なことが大嫌いなんだから、わざわざ無駄と分かったことをする必要はないでしょ?」


「それはっ、そうだが………
何だ?その口の聞き方は」


おじさんは突然ピリリとした雰囲気を放つ。


その瞬間、ココは意味が分からないながらも恐怖に襲われた。


耳を塞いで叫ぶ。

「やっ………やめてっ!!怖い………」


「あっ、ココ、ごめんなさい。
大丈夫よ、私もーーこの男も怒ってないから。ね?」


「そうだぞ。また、今日も喋って行ってくれるんだよな?な?じゃあいつものように椅子に座んなさい。
さ、ほら」



ココはゆっくりとおじさんの指し示した椅子に座る。