それでもこのやり取りを続けるのは、たぶん。誤魔化しだ。 どこか後ろめたいような気がして、でもこれを当たり前にするには受け入れる勇気が足らない。 「会うの二週間ぶりだね。最近忙しいの?」 「まあ」 「どう、仕事。慣れた?」 「うん」 素っ気ない。 赤信号で停車すると、あなたはせわしなく中指でハンドルを叩く。 前を睨んでいるような、険しい顔つき。途端に不安が押し寄せる。 ここにいても、いいのかな。 車の中は温かいのに、なぜだか上着を脱げない。