今日の天気はあなたみたいだ。とカプチーノを飲みながらまた思う。
壁を挟んだ外側から見るとあたたかくて晴れているのに、実際にふれてみれば冷たい。
なんだか今日の私はあなたばかり。苦笑してしまう。
いや、今日の私だけではないな。昨日の私も一昨日の私も、考えるのはあなたばかりだった。
ふと、見慣れた背格好が視界に現れた。彼は私に気付くと、無表情に手を挙げた。
私は微笑みを返して、カプチーノを一気飲みしようとするけれど、予想以上に量が多くて残してしまって、もういいやと飲みかけのままカップを下げて外に出た。
自然と駆け足になる。
