メトロノーム


私は涙を止めて、安心して、やっと眠りに落ちかかる。



いつまでこんなことが続くのだろう。

あなたはいつまで、何かに焦って、何かに苛立って、独りで何かを抱えて、ずっと淋しいままで、生きてゆくつもりなんだろう。




「敦宏」



声は静寂に消え入る。


すべてが不確かなこの部屋で、ふたつの連動する心臓だけが、メトロノームのように、規則正しく。








fin.