彼のことを人はどう評価するのだろうなあ。と、ふいに考えた。

それは湯気の立つカプチーノを見ていたからではないだろうけれど、全く関係ないだろうけれど、でも思ってしまったのだ。


社交的、人当たりが良い、明朗、人なつっこい…

予想に難くはないけれど、それは彼の本当の姿とはあまりにかけはなれていることに、頬がゆるむ。


窓の外は陽が照っていて、この時期にしては濃い影がぽとりと姿を落としている。

季節は春を迎える準備万端で、だから晴れていてもその割に空気は冷たい。今日もささやかに吹く風はひんやりとしていて、私は迷った末に結局冬物のコートを羽織ってしまった。

あなたはまだ来ない。