夏の海 幾度も春の訪れに 息吹摘みて 空へ還さん (真那井は空海様にお逢いするため、春が来る度に命をお空へ還していました。) しかし、こんな文をもらったとしても和尚さんはわかるはずもなく、「素晴らしい唄ですね。」などと返事をしてしまった。 知恵は空海様の魂もこの文で共鳴しているのだと思い込んだ。 それから毎日のように和尚さんに手紙を渡した。