「私がお金になって父親の元に戻ると、父親は良くやったって褒めてくれた。私は、これが愛なんだと知ったわ。愛は、お金で買うものなんだって事を知ったの。」

「間違ってるよ…そんなの間違ってるよ…」

僕は涙を頬に零していた。

「間違ってなんか無いわ…」

「じゃあ…この、お金は受け取れないよ。ユイに返すよ…」

「返さないでよ…私が私でいれなくなるから。それを返す事は私の存在そのものを否定する事なのよ…これが私の愛だから…」