僕は1限目の休み時間に図書室に行った。


先手を打つ為に…

「先生―」

本棚の奥から声が聞こえる。

「はーい…ソラ君―??」

「うん!!」

「今日はどうしたの??」

「―あの…僕、1日考えたんだけど…ユイが良い―」

「―やっぱソラ大好きッ!!」

先生は周りを見渡して僕を抱き寄せる。

僕も先生に合わせて、

「ソラもユイが大好きだよッ!!」

心にも無い声を言って人を騙すのは胸が痛かった。


ましてや一度、好意すら覚えた先生が相手なら…