バスの降車アナウンスに促され、僕は視線を空から目の前に広がる現実に引き戻した。


鹿児島名産の黒豚の大きな看板は、どこか親しみを感じる。

なんでかな??

色褪せてるからかな??



バスから降りようとした時に改めて気付く。

乗客は僕を含め6人しかいなかった。

そこに、また鹿児島らしさを感じる自分がいた。


バスの荷物入れから預けておいた、お気に入りのオレンジ色の旅行用ケースを、運転手に取り出して貰い受け取り、僕は運転手に軽く会釈をした。


オレンジ色は、お気に入りの色。

お気に入りの色を引き連れて、足早に空港の入り口へと向かった。


少しでも早くサヤカに…

少しでも早くサヤカに…