「この酔っぱらい」



葉月がそう吐くと彼は観念したようで、家の奥へと消えていった。





あいつ本当にツンデレだよな~。




ドアを閉めて葉月が消えた向こうへと急ぐ。





眼鏡をかけて勉学にはげむ彼の姿があった。





本当



いけめんだなあ。




「何」


俺の視線に気づいた彼は不機嫌な顔をこちらへとむける。




ん、なんだかえろい。





「えろいなあと思って」



は!俺は何口にだしてんだ!もう!俺のばか!





案の定葉月はドン引きしている様子だった。





「帰れ」



「うう、ごめんなさい」




葉月はひとつため息をつくと立ち上がり、台所へと向かう。




彼のまとめたノートをちらっとみてみると、まーなんてことでしょう。




字も綺麗で構成も整っていて、まるでワープロでうっているかのようだ。





まさに非の打ち所がない。






本当に尊敬する、そしてだいすき。




あ、変ないみではなく。




「のむか?」


あけた冷蔵庫から顔をのぞかせて、葉月がもっているのはお酒だった。





「の、のむ」



「うい」



冷蔵庫をしめて、一瞬だが笑顔をみせて俺のとこへと向かう。