「あ、あのーすみません」



突然誰かに肩をたたかれた。


やべ、怪しい人間に思われたか?



俺は後ろを振り返る。


そこには身長の低い女の人がたっていた。











結をちらっとみると、彼女も首をかしげている様子だった。



俺は彼女の全身をなめまわすかのようにチェックする。



黒い髪を腰まで伸ばし、お洒落でかけているのか黒いふちのメガネをかけている。



顔はあまりよくわからないが、一目みて真面目そう、が第一印象だ。




「え、となんすか」



この人は一向にしゃべろうとしない。



怖い。



「ねー、この人きもいからはやくいこー」


結が俺をにらむ。



こいつの声なんてどーせきこえないからな。



「あ、あの私みえるんです」



「は?」


俺は首をかしげた。


こいつなんだ、恐ろしいんだが。




「だ、だからあなたにとりつく霊がみえるんです」



霊?


結のことか?



こいつ。



結がみえるのか?