「気持ち悪」


俯いて涙を隠すようにしてると、突然声が俺のもとにふりかかった。


顔を上げるとそこには葉月の姿があった。


「葉月~!」


俺は、葉月に抱きついた。


葉月は身長185センチの長身で、俺とは約20センチは軽く差がある。


「キモい!ぶすでぶ」


っは~!安定の毒舌感!

毒を吐かれただけで幸せを感じる俺。



葉月はイケメンだ。背も高いし、そりゃそれなりにもてる。


しかし。結と同じく性格に難ありだ。


「葉月~友達できないよ~」



「しらねーよ、チビ」



葉月は俺の足を踏み潰して、ドカドカと俺を残して歩いていく。



このどエス感が俺にはたまらない。



別に変態と思われても構わないが、同性愛者ではないことだけは理解して頂きたい。



結が死んでから1ヶ月は経過したのだが、葉月の様子は変わることなかった。


しかし、俺と葉月の間で結の話をしないということは暗黙の了解の域にまで達していた。