帰り道。海斗と二人で夜の道を歩いた。

まだ四月の始め。風が冷たい。
空には満点の星空が見えた。



空を見ながら歩いていると、海斗が急に私に言った。


「実夢…泣いてるの?」

びっくりした。

「泣い…てなんかないょ。」

「嘘つかなかてもいいのに」

「嘘なんか…ついてな…い…よ?」

自分でも気づかないうちに泣いていた。

「ばかだね。実夢は…」

「天才だもん。」

「本当は里留に会いたいんだろ?」

「・・・そんなことなぃ。」

「ほら、また嘘ついた」

「ついてないもん。」

「ずっと、実夢だけみててんだ。嘘ついてることなんてすぐ分かるよ」

「・・・」

「ほらね…」

「ごめ…ん…」

「…今日は、本当にありがとう」



少しの沈黙が続く…



最初に口を開いたのは実夢だった。

「海斗。こんな私をすきになってくれてありがとう」


少しくさいセリフだったかな?でも、これが私の気持ちだから…