「しまった。俺としたことがぁぁぁぁ。」 陸は頭をかかえた両手で長い髪をぐしゃぐしゃにした。 「まぁ家分かってるし、良いんじゃないの?」 適当な言葉をかけると、陸はすぐに復活する。 「そうだな。また行けばいいしな。」 ニヤニヤとしたまま、陸は上機嫌で帰っていく。 本当に、どうしたらそんなに簡単に人を好きになれるのか教えてほしい。 僕はそんなことを考えながら浮かれた足どりの陸の背中を見送った。