―1月。
もう三学期も始まり数日が経ちました。
だけどまた嬉しい出来事が起こりました。
それは何かと言うと…
―――…。
「あれ…?夏凛ちゃん?」
「あっ未亜ちゃん!」
「どうしたの…?そこ、誰も使ってないよ?」
私と玲央くんが住んでいる部屋の真向かいのドアの前に立っている夏凛ちゃんを見つけた。
「…そうだ。まだ言ってなかったよね?てか私もさっき聞かされたんだけど」
「……?」
なに…?何のこと…?夏凛ちゃんの言いたいことがさっぱり分からない…。
「あのねー…」
夏凛ちゃんが何かを言いかけた時エレベーターが開いて誰かが降りてきた。
「…ごめん、待った?」
「亮くん!ううん、全然待ってないよ?」
その人物とは…亮くんだった――。
「へっ?な……えぇ…っ!?」
私は亮くんの登場にますます困惑してしまう。
え…何なに…!?一体どうゆうこと…??
「……。まだ言ってなかったの?」
亮くんは不思議そうな顔で私を見た。
「うん。だって!!言おうとしてたのに亮くんが来ちゃったんだもん!」
「何?じゃあ俺のせい?」
「別にそんなんじゃないけどさー…。てか未亜ちゃん置き去りだったよね?ごめんね?」
亮くんを見たあと夏凛ちゃんは私を見る。
「へっ…?ううん…」
「それで、さっき言いかけたことなんだけど…私と亮くん…今日からここに住むのっ!!」
そう言いきった夏凛ちゃんの顔はいつも以上に輝いて見えた。
「えぇっ!?ほんとに~っ!?」
「うん、ほんとだよ~!!」
「わぁ~、嬉しい~!!
今までは私たち以外誰もいなくて、ちょっと寂しい感じだったけど…
今日からは、そんなことないんだね!!
それに夏凛ちゃんと亮くんだなんて…もーーっと嬉しい~っっ!!」
―――…