「優香ちゃーん!!」
「あー!あーいちゃーん!」
『おはよっ』

みんな、見て!
あたしの友達っ!!!

桜が散り始めるこの季節に、新たな出会いをキャッチできたの。

なんか、優香ちゃんと友達になってから、自然と他の人とも友達になれたんだ♪

あたしが優香ちゃんと教室に行こうとしたそのとき、後ろから

「まさとー!」
どきっ
あの声だ。


あの日からあたしは自分なりに考えて、「龍」って人への想いは恋なんだって気づいた。

今までも好きな人はいたけど、「クラスの中だったら、あの人が1番」ってくらいで、告白したり付き合ったりってことはなかった。

でも、今度はなんか違うの。

「恋」なんだなって思う。

龍って人がキラキラして見えるの。

隣のクラスだからあんまり関わりない....
だからちょっと見れたらラッキー。
ってことは、今振り返ればラッキー!!

「おーう、龍太ぁー」

はい??

りゅう....た?!

龍じゃなかったんだ。

「あいちゃん、あの人知り合い?」
優香ちゃんが聞いてきた。
「ううん。なにも知らない.....」

そうだ、あたし、なんも知らない。
名前だって。

クラスしか知らないじゃん。
恋って、そんなに簡単に好きになるものだっけ。

「わたし、あの人とおんなじ小学校だったよー」

......。



なんですとっっっ?!