スタートライン~私と先生と彼~【完結】

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2月14日、今日はバレンタインデー。


朝から歩くたびに1,2年生からチョコを受け取っていたので、職員室に着く頃には、両手に持ち切れないくらいのチョコを持っていた。


「斎藤先生、モテモテやね〜」

笑いながら言う、高橋先生の手にも多くの紙袋が見えていた。そういえば、俺が学生の時から人気あったよな・・・。


50代とは思えないくらいの若々しい姿から出てくるのは、渋い大人の声。

ちょっと前に騒がれた『ちょい悪おやじ』というイメージがピッタリで、さらに授業がめちゃくちゃわかりやすいから、人気がある。


でもこの人が作ったテストは難しいんだよな・・・。


今日、3年生は久々の登校日。


2限目からの登校。


1限目の2年生の授業が終わり、職員室への道のりを歩いていると、登校してきた3年生から

「先生、これチョコ」

と明らかな義理チョコをもらった。

「ありがとう」


再び両手いっぱいになってしまった。


これ、どうしろっていうんだ?



いくら甘いもの好きの俺でもこの量はきついぞ。落とさないように慎重に歩きながら、袋でも持ってくるべきだったと後悔していた。