「原田もお前と同じタイプの様な気がしてたから、注意していたんだ。
でも、原田の異変に先に気付いたのは、斎藤先生だったんやな」
一瞬、心臓を掴まれたような衝撃が走るとともに、川田先生の顔が見ることができなくなった。
「あれは二学期に入ってからの二者面談の時やったかな・・・」
川田先生は思い出すように、話し出した。原田の事を心配していた川田先生は、二学期最初の二者面談の時に、
『悩んでいる事があったら話せよ。』
と言ったらしい。
原田は、なぜそんなに心配されている理由がわからないといった様子だったので、川田先生は俺の話をしようとした。
あくまで『ある生徒』として。
しかし、原田はその『ある生徒』=『俺』だと知っていた。
そして、原田が提出物を持って来た時に、原田の異変に気付いた俺が、高校の時の話をし、その話によって救われた。と嬉しそうに話していたらしい。
「原田は、斎藤先生の事が好きなのかもしれないな」

