「そうでしたね・・・」
どれだけ俺の事を見てくれていたんだ・・・。
俺だけじゃない、きっとクラス全員同じくらい見ているんだ。
「俺も気付いてあげれなかった。あの時の事は今でも悪かったと思っているんや」
申し訳なさそうな表情をしながら話す川田先生に、こちらが恐縮してしまう。
「先生、そんな・・・」
「正直言って、お前は放っておいても自分でなんとかできると思っていたんやろうな・・・。でも所詮、高校生なんやな。まだ壁にぶち当たった事がないから、当たったった時の対処法がわからない。
その手助けをしてあげるのが、俺らの役目やのに・・・。役目を果たせてなかった・・・」
川田先生は、俯きながら話す様子に、先生が悩み続けていたことが手に取るようにわかった。
「俺は先生がいたから、京府大学に行けたのだと思ってます。本当に感謝してます」
俺は、深く頭を下げた。
「そう言ってくれると嬉しいよ」
その笑顔は相変わらず優しくて、俺の心は温かくなった。

