スタートライン~私と先生と彼~【完結】

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センター試験当日。

一番に顔を見せてくれたのは、原田と隣のクラスの岡崎だった。

あっ、原田の私服、初めて見た・・・。

白のハーフコートに、スキニーデニムとブーツを合わせてる。


へ〜こういう服着るんやぁ。

かわいい・・・。


「先生、おはよう。」


俺に話しかけて来たのは、岡崎だった。

彼女と会えたことで、この寒い中待っているのも苦ではなくなる。


「おはよう。早いな」


原田はさりげなく「おはようございます」と言ってくれただけだったので、何か話はできないものかと話題をふったが、返って来たのは、岡崎の声だけだった。


「先生も早いやん」

「お前ら俺が教師って忘れてないか?」

「忘れてた〜」

「お前らな!」

笑い声が冬の空に消えていく。

ようやく原田の笑顔を見ることが出来たので、安心した。

大本番の前に緊張をほぐすのも俺の仕事。

「お前ら頑張って来いよ!」

「はぁい」


なんて気が抜けた返事なんだ?大丈夫か?

まぁ、あー見えてしっかりしてるから大丈夫かな・・・。


俺は、次々に現れる生徒たちを励ましていく。

こうやっていると、自分が彼らと同じようにセンター試験を受けた日のことを思い出す。


あの日も、今日みたいに寒かったなぁ・・・。

川田先生に励まされて、俺は実力を出し切ることができたんだ。