スタートライン~私と先生と彼~【完結】

「でも大学行ってる時はどうしてた?」

「普通に遠距離」


しらっと答える小藪の目は真剣で、彼女のことを思っている様子がうかがい知れた。結構、一緒に過ごしていたのに、全く気付いてあげれなかった。

気付いてあげれたら、小藪は少し楽になっていたのかもしれない。


俺らが謝らなくてはいけないんだ、きっと。


「結婚するの?」


気になったので聞いてみた。


「あぁ。俺が稼げれるようになったらな・・・」

「がんばれよ」

「ありがとよ」


『がんばれよ』なんて俺が言う資格なんてない。


小藪の方が俺なんかよりも断然頑張っている。

俺より大人びた顔をした小藪がここにいた。昔の話、現在の話、未来の話などに、花が咲いた飲み会もお開きになった。


しばらく会っていないうちにみんな将来の事を考えたりしていて、驚くと同時に、自分が情けなくなった。


生徒を好きになり、進むこともできない俺は、いつまで立ち止まり続けるのか?


あと、勅使河原先生と付き合ってる、小藪を羨ましく思ってしまう自分がいた。


あぁ、俺はいったいどうしたらいいんやろう・・・・。


『情けない』という言葉が何度も頭を巡った。