スタートライン~私と先生と彼~【完結】

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体育祭、文化祭が終わり、三年生は本格的に受験モードに突入する。

教師も忙しいのだが、気分転換するために、いつものように屋上に来る。


ついこの前まで強く射していた太陽が優しくなり、風も涼しく感じるようになっていた。


『俺、負けませんから』


あの男が言った言葉が気になって仕方がない。

あの時、あいつも俺と同じ気持ちであることがわかった。

それなら俺は圧倒的に不利じゃないか・・・。

俺は負けてしまうのだろうか・・・。

俺が同級生なら、今すぐにでも想いを伝えるのに・・・。

できないのが、悔しくて仕方がない。

それよりも、ここまで原田への気持ちが膨らんでいることに、自分でも驚いた。


「はぁ。もうすぐ冬がくるな・・・」


ボソッと呟いて空を眺めた。


青く澄み切った空は、どこまでも続いていて、ずっとこの状態が続くように思えるくらいだった。


冬・・・


原田の顔を見ることができるのもわずかだ・・・。


3学期になると、受験の為に授業はほとんどない。



卒業かぁ。