その男が振り返った時に、ちょうど目が合い、俺に鋭い視線を送ってきた。
はぁ?
何だ?
あいつ?
俺が見てたのばれてたのか?!
それなら、『俺の女だから見るな!』ってことか??
・・・まずい、まずい。妄想しすぎた。
男は食べ終わったのか、席を立ち、こちらへ歩いて来た。
「さっちゃん、またメールするね。」
俺の隣に立ち、大きな声で言いやがった。
絶対にわざとだ。
その言葉に原田は少し困ったような表情をしていた。
男はそのまま帰るのかと思ったら俺を睨み、小さな声で
「俺、負けませんから」
と言って帰っていった。
俺は突然のことに頭が真っ白になり、何も言い返すことができずに、ただただ立ち尽くすだけだった。
なんだ?あいつは?
奴と原田の関係はわからなかったが、奴も原田に好意を寄せていることはわかった。
突然の宣戦布告を受けた俺は、明らかに完敗した。

