スタートライン~私と先生と彼~【完結】

そんな俺の希望も虚しく、店は大繁盛で、それに伴い原田の出番も多くなる。

俺もずっと教室に居ることはできず職員室に戻るが、やはり気になって再び教室に様子を見に行く。


「あの子、かわいかったなぁ」

廊下ですれ違う他の学校の生徒までが話をしている。


店内に入ると、原田は女子生徒に囲まれていた。

「沙知、かわいいね〜。めちゃくちゃ似合ってる!」

原田は男子だけでなく女子にも人気がある。

それは彼女の気取らない性格のためだろう。


「店番終わったら、一緒にまわらない??」

接客をしている原田は、どこかのチャラチャしてる男にナンパされてるいた。

ヤキモキしながらその様子を見ていたが、原田はさりとかわしていた。


また一人、男が近づいて来た。

またかと思ったが、次の男は何やら親しげに話をしていた。

俺は見ない振りをして、ちゃっかり見ていた。


背は俺より低い。

割と顔は良い。

高校生か?

大学生か?

気にいらねぇ!

なんだ?あいつ?