スタートライン~私と先生と彼~【完結】

「せんせ〜何してた?」

「原田さんに触ってたやろ!」

触ってたって・・・俺はセクハラ教師か?あながち間違ってはないかもしれないが・・・・・・。


「羨ましすぎ!」

「教師の立場を利用して、ずるすぎ!」

そりゃそうだよな・・・。

同級生ではできないよな・・・。

俺は脂汗をかきながら、迫ってくる生徒たちに聞いた。

「ってか、お前らみんな原田が好きなのか?」

一同が大きく頷く。

「じゃあ、想いを伝えたらどうなんや?」

俺は何を言ってるんや?

「そんなの無理!無理!」

声を揃えて言った。

「なんで?」

「あの学年でも1、2位を争うイケメンの奥村さえフラれたんやで!俺らに勝ち目ないし。」

もう奥村がフラれたのが知れ渡ってるのか・・・。

「原田ちゃんの受験の邪魔したくねーし」

「俺なんて原田さんに教えてもらってばっかりだし」

「だよな〜。やっぱり男が教えてもらってるのって、ダサイし」

「その点、先生は原田ちゃんに教える立場だからいいよな〜」

「俺も原田さんに質問されて〜」


うんうんとみんな一斉に頷いている様子は滑稽にも見える。



男の理想としては、女の子に勉強を教えてあげたいってところなんだろうか?



そんな話をしているうちに応援合戦が始まった。